【ご報告】「お寺で落語と法話の会」を開催しました

7月12日の13時30分から「お寺で落語と法話の会」を開催しました。
この企画には“お寺は気軽にお参りできる場所であるということを多くの方に知っていただき、より身近に感じていただきたい”という思いが込められています。
落語は、老若男女楽しむことができ、しかも仏教のご法話と深い関係があります。昔から仏教のご法話の展開は「初めしんみり、中おかしく、しまい尊く」といわれてきました。これは静かに語り始め、途中は聞き手が退屈しないよう面白い話を入れ、最後は仏さまのあたたかさで終わるというものです。この「中おかしく」の部分を発展させていったものが「落語」であるといわれています。
当日はたくさんの方がお参りにきてくださいました。その中には、いつもの報恩講や永代経などの法要では見かけない顔ぶれもチラホラあり、それだけで企画した側とすればガッツポーズです。
この度は、はるばる広島演芸協会より柱笑福さんと黄金家鉄兵さんの2名の落語家にお越しいただきました。お一人2つのお話をしていただき、計4つもお話を聞かせていただきました。
落語家さんが話をはじめると聴衆はすぐに引き込まれていきます。落語の題材の多くは日常の出来事が多いようです。今回お話しいただいた1つに《ある日、亭主がうたた寝をしている。女房がその様子を見てみると、寝ながら笑ったり、怒ったり、うなされたりしている。亭主を揺り起こして「何の夢を見ていたのかい?」とたずねると、亭主は「夢なんか見てないよ」という。それを聞いた女房は「女房にも言えんような夢を見ていたのか」と問い詰め、亭主は「いやいや、夢なんか見ていないよ」と答える》そこから20分のストーリーが展開され、オチでどっと笑いが起こる。夢を見たか見てないかという些細なやり取りから落語が始まるのを聞いて、私たちの暮らしには笑いのタネがそこらじゅうに落ちているのかもしれないと感じました。お参りにこられた方々も「楽しかった」「また聞きたい」「初めて落語を生で聞きました」と感想をいただきました。
落語に先立って15分のご法話も聞いていただきました。今回の法話は少し趣向を変えて「グラントリノ」という映画を通しての阿弥陀さまのお話でした。
このような面白い行事も定期的に開催していきたいと思います。次回は12月21日に裏千家の方々にお越しいただいて「お寺でお茶会と法話」を予定しています。
また9月19・20日は「彼岸会 若手僧侶リレー法話」、10月28・29日には永代経法要があります。こういったご法要にもぜひお参りください。


